クモユニ74形郵便ポスト

2012年3月18日

JR品川駅構内のコンコースに、鉄道ファン、郵便ファンにちょっと有名な郵便ポストがあります。ズバリ郵便電車を模して作られたポストで、初めて見たときは、湘南色の懐かしい車体と対面したようで、長いレールに乗せれば動くかと思ったほどです。

  
                                                                       正面                                                右側面                                                金属製の説明板

電車形の郵便ポストとキロポスト(模型)が並んで置かれており、ポスト本体には車輪がありレールまで敷かれています。正面の運転席窓が郵便物投函口になっており、うまくデザインされています。上には「郵便」の標記があり、日本郵便のシールが貼られているので、利用者にはポストだとわかります。右側面は郵便物回収の際に開閉するふたになっていますが、ここに「クモユニ74001」の番号と「東トウ」という所属区、「郵便荷重4.0t」という標記があり、鉄道車両製造のプロが作っただけのことはあります。クモユニ74形式は73形旧型国鉄電車の台車、モーターを流用して、車体を新造して組み合わせた郵便荷物合造電車です。東京沼津間で113系電車に連結するなどして郵便荷物輸送に活躍しましたが、速度を上げると吊り掛けモーターという旧型電車特有の甲高い走行音を発していました。東京駅発着の電車による郵便輸送が廃止されたあとは、首都圏の主な路線で郵便、荷物、新聞輸送に活躍を続けましたが、すでに全車両が廃車解体されています。説明板があり記載内容は次のとおりです。

郵便ポスト & 0kmポスト(ゼロキロポスト)

この郵便ポストは、品川駅改良・ecute品川の誕生を記念してJR東日本・東京総合車両センターで製作されました。国鉄時代に活躍した荷物兼郵便車「クモユニ」をイメージした形に、東海道線電車の湘南色で仕上げ、鉄道発祥の地"品川"に相応しい「郵便車型ポスト」といたしました。
0km
ポストは、鉄道の路線の起点を示す標識で、品川駅には山手線と品鶴(ひんかく)線の2線の0kmポストがあります。山手線は一回りしているため、起点があまり知られていませんが、品川から新宿を経由して田端までをさします。品鶴線は、品川から西大井を経由して鶴見に至る路線で、当初は貨物線として敷設されましたが、現在では横須賀線への直通電車が走っています。
生まれ
変わった品川駅からの出発が、すばらしいものになりますことを祈念し、品川駅の新しいシンボルとして0kmポストのオブジェを設置しました。
どうぞ
末永くご愛顧下さい。

2005年10月1日 高輪郵便局 JR東日本・品川駅 ecute品川

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