札幌鉄道郵便局跡

2017年7月26日

札幌鉄道郵便局は明治36年4月1日に発足し、北海道全部を所管していました。昭和11年に設置した旭川派出所を同20年8月に旭川鉄道郵便局に昇格させて以降、分局も含めた乗務区域は、旭川鉄道郵便局が旭川以遠の網走、稚内方面を受け持つ以外の道内すべてを広く担当していました。転機となったのは1980年(昭和55年)10月1日のダイヤ改正時における郵便荷物輸送改正で取扱い駅は苗穂駅との分担が行われ、苗穂駅に札幌輸送センターを開設して駐在業務を開始し、札幌駅駐在業務が減少しました。しかしこの体制も短期間で59.2合理化による減便で札幌輸送センターを廃止し、その後も旭川鉄道郵便局や主要線路の廃止が続き、最後に残った函館札幌線が廃止された1986年(昭和61年)10月1日、全国の鉄道郵便局と共に札幌鉄道郵便局も廃止されました。

かつて札幌駅南西側に隣接していた札幌中央郵便局庁舎の一部が鉄道郵便局で、跡地は札幌中央郵便局の移転に伴って見いだせなくなりました。鉄道郵便局OBの案内を受け現地を訪問しましたが、鉄道郵便局当時の地平ホームだったころに積み込みホームが南端にあり、その後の高架化と駅前再開発で跡地は駐車場や道路に変貌して当時の面影はありません。

 
                                                              鉄道郵便局
庁舎の一部と積み降ろしホームが位置したと推定される場所

2000年8月11日撮影

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