米子道郵便局宍道駅郵便室跡

 2017年9月23日

山陰本線宍道駅構内に、米子鉄道郵便局宍道駅郵便室がありました。京都下関線と宍道落合線が分岐した駅で、宍道落合便の乗務を米子鉄郵が担当していたため、宍道駅では乗務員の待機場所や積み替え郵袋の保管場所が必要でしたが、分局を設けるほどの規模ではなかったためか、郵便室を設置していました。このように、鉄道郵便局、分局がなかった鉄道郵便線路分岐駅では鉄道郵便局が郵便室を設置したり、駅直近の郵便局に積み替え郵袋を搬送して保管するケースもありました

この郵便室の開設時期は調査に至っていませんが、1984年(昭和59年)2月の合理化による宍道落合線廃止と共に廃止されました。宍道郵便局が町内にあった時代は小規模な郵便室が駅構内にありましたが、宍道郵便局が駅前に移転したとき、郵便室は局舎に合築したようです。驚くべきことに、この郵便室が今も残され、上りホームからフェンスを隔てて見える位置にあり、郵便室の建物のみならず、出入口扉の上に郵便室の標記がしっかり残っているのを発見した方から写真のご提供がありました。当時の郵便局、郵政省施設の名称標記に見られた独特の字体で、懐かしく感じられます。いつまでも撤去されず残されることを望みます。

 
                                                                                          2016年10月9日撮影
(京都市・百合様ご提供)

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