***** 鉄道郵便輸送末期に登場した薄幸!?の最終番号車 *****

スユニ50 517

スユニ50形式郵便荷物車のうち北海道用500番台として17両製造された中の最終番号車です。旧国鉄名古屋工場でオハ462028の台車、連結器を流用して1983年に改造されて活躍するも1986年に廃車。同形式というよりも、郵便車全体の中でも最も短命な車両でした。1984年に車中区分作業が廃止されたので、区分設備が使われたのは1年あるかないか、という薄幸の車両と言えましょう。旧国鉄湧網線佐呂間駅跡地にある佐呂間町交通公園(佐呂間町管理)にD51565とヨ8017と編成を組んで静態保存されています。D51に牽引された事実は確認されていませんのでレアな組み合わせではありますが、隣の線路にはDE101677が置かれており、こちらと連結した方が現実的だったように思われます。廃車後はいったんJR北海道に在籍し、同公園設立に伴って1988年に無償譲渡を受け、翌年搬入の上で再塗装しました。当初はDE101677と連結して展示していたようですが、後にD51565が搬入された際にDE10を隣の線路に移設しています。2008年の訪問時には扉が施錠され室内へは入れませんでしたが、郵便室をのぞくと区分棚など設備はそのままで、荷物室にイベント用具らしき物品が置かれていました。湧網線廃止代替バスで網走駅から訪れ、佐呂間からは遠軽駅、留辺蘂駅へも路線バスがありましたが、現在はすべて廃止されたので公共交通機関では行きにくくなり、ローカル線廃止後の代替交通を維持することが困難であることを感じます。

 

2008年6月27日訪問

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